前回は、『申告漏れ』『所得隠し』『脱税』それぞれの違いについて説明しました。
⇒https://kaikei.management/?p=885
単純なうっかりミスだとしても、納税は憲法に記された国民の義務です。もし、これらの事態が発覚した場合、本来支払うべき税の不足分に加えて、原則として4種類ある「加算税」のどれかと、「延滞税」(納付すべき税金を納付期限までに納めない場合に課税される)や「利子税」が追徴課税されます。
加算税は、脱税が発覚した時期や悪質度、納税者が申し出たのか・税務署に指摘されたのか、などによって税率が異なってきます。
それぞれのケースについて課税される「追徴課税」は、次の通りです。
【「申告漏れ」の加算税】
①過少申告加算税
申告期限内に申告はしていたものの、申告額が本来支払うべき税よりも少なかった、という場合に課税される。
②無申告加算税
定められた申告期限までに申告をしなかった場合に課税される。
③不納付加算税
源泉所得税を納付期限までに納めなかった場合に課税される。
【「所得隠し」および「脱税」の加算税】
④重加算税
納税額を意図的に偽装・隠蔽したうえで、無申告、過少申告を行った場合に課税される。修正申告によって支払うべき税額の最大40%(繰り返した場合はさらに10%上乗せ)という、高額の追徴となる。
◆延滞税
納付すべき税金を納付期限までに納めない場合に、納付期限の翌日から課税される。加算税が課せられている場合には、それにプラスして支払わなくてはならない。
◆利子税
納付期限に一括で納税できず、残りを「延納」する場合に課税される。
以上は、国税通則法という法律に基づく「行政処分」です。さらに悪質な脱税行為が発覚した場合には、「お金のペナルティ」に加えて、刑事罰が規定されています。基本的には「10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金」で、その両方が課せられることもありますから、甘く考えないほうがよさそうです。
くれぐれも「節税」と「脱税」を取り違えないよう気をつけましょう。税金について不明な点、不安に感じることなどがあったら、税理士に相談を。
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佐藤等公認会計士事務所
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