近年は会社の後継者不足に悩む中小企業を中心に、M&Aが活発になっています。会社の買い手は企業が一般的ですが、実はその中には個人も含まれているのです。
そこで今回は、事業承継に精通したアウル税理士法人が、後継者のいない会社を個人が買うメリット・デメリットについて基本的な要点を解説します。「起業をしてみたい」方や、「やりたいことはあるが資本がない」方にも有益な内容になっていますので、ぜひご一読ください。
個人で後継者のいない会社を買うことは可能
「M&A」と聞くと一個人には無縁の話に思えますが、実は数百万円ほどの資金があれば個人でも会社を買うことができます。ケースによっては、100万円以下で会社を買収することも夢ではありません。
ではどんな会社ならM&Aの可能性があるかといいますと、ズバリ「後継者不足に悩む中小企業」です。後継者不足に悩む中小企業のオーナーは、会社を高く買い取ってほしい」という考えよりも、「廃業はしたくないがそろそろ経営を退きたい」「なんとか後継者を見つけて会社を残したい」という想いのほうが強いため、買い手が事業承継にふさわしい相手なら、個人でも快く応じてくれる可能性があります。
こうした中小企業レベルで行われる比較的少額の買収取引をしばしば「スモールM&A」と呼びます。ある程度まとまった資金を用意できるなら一個人でも参入できるため、年々スモールM&Aの成立数が増加しているといわれています。
以下では、個人が後継者不足に悩む企業を買収するメリットとデメリットをみていきます。メリットだけではなくリスクも当然あるため、比較検討したうえで選択する必要があります。
後継者のいない会社を買うメリット3つ
①起業リスクが低くなる
起業後は集客や資金調達が非常に不安定で、事業継続が困難となるリスクにさらされています。「事業の基盤がない」「ゼロからスタートする」というのが、起業直後の難点だといえるでしょう。しかし後継者不足に悩む会社を買収すれば、起業後のリスクを大幅に軽減できます。
②起業に必要なコストを抑えて資金を引き継げる
設備・土地・人件費・材料費など、事業運営ではさまざまなコストが発生します。事業が軌道に乗るまではこれらのコストが重くのしかかることになります。しかし会社を買収すれば、事業の立ち上げに伴うコストをカットでき、さらに買収した会社の資本も引き継げるため、非常に恩恵があるといえるでしょう。
③ビジネスのノウハウを引き継げる
スモールM&Aはすでにフレームワークのある事業を買い取るため、ゼロから事業を立ち上げる必要はありません。利益を出す仕組みが整っている(事業を継続するモデルがある)ということは、買収してからすぐに利益を出せるということです。この点でも、個人にとっては大きなメリットだといえます。
後継者のいない会社を買う際に気を付けるべきデメリット3つ
①役員や従業員が会社から離れていく
経営者が取引に快く応じてくれたとしても、役員や従業員が納得してくれるとは限りません。現経営者の引退を機に、続々とスタッフが辞めていってしまうリスクは常に覚悟しなければなりません。従業員がいる会社の買収を検討する際は、十分に気を付けましょう。
②債務の承継に注意
会社を買収するということは、会社の持っているあらゆる資産を承継するということです。従業員・建物・土地・設備・内部留保といったプラスの資産はいうまでもありませんが、資産のなかには“マイナスの資産”すなわち「債務」も含まれています。M&Aをするなら、会社の債務を引き継ぐ覚悟を持っておきましょう。
③デューデリジェンスが必須
後継者のいない会社を購入する前には「デューデリジェンス(事前調査)」が必要になります。帳簿を見ただけではわからない債務(簿外債務)や、未払い残業代など表面化しにくい問題が無いかを調査しないまま買収すると、買収後に発覚し取り返しのつかない状況に。
デューデリジェンスには専門知識が必要で、プロに依頼しても1~2ヶ月の期間が必要と金銭・時間的なデメリットとなります。
後継者のいない会社を買う方法2つ
①自分で探すなら「M&Aマッチングサービス」を使おう
近年では、後継者不足に悩む中小企業のために、全国規模の「M&Aマッチングサービス」が展開されています。民間系・政府系の2種類あり、利用手数料や具体的なサービス内容には違いはありますが、これらのプラットフォームを使えば、買い手・売り手が地理的な制約を超えて理想の相手探しができます。
②事業承継・引継ぎ支援センターを活用する
「事業承継・引継ぎ支援センター」とは、政府機関系のマッチングサービスです。登録は無料で、民間系のサービスよりも比較的低コストで利用できます。事業承継に詳しい専門家がアドバイスをしてくれますので、「個人のスモールM&Aに興味はあるが右も左もわからない」という方にはおすすめです。
会社購入後もサポートを検討している場合は税理士がおすすめ
札幌は大通にあるアウル税理士法人は、スモールM&A規模の事業承継に関するご相談も大歓迎です。わたしたちは単なる税務を超えた部分のサポートにも力を入れておりますので、「会社購入後のさまざまな不安について相談にのってほしい」「事業運営に関してアドバイスがほしい」という方は、ぜひ一度ご相談ください!
- 親身なヒアリングと徹底した情報収集で会社状況を把握
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- 理想の事業承継を実現するための計画を策定
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まとめ
今回は、後継者のいない会社を個人が買うメリット・デメリットついて解説しました。個人が会社を買収するのは、実はそこまでハードルは高くありません。むしろ重要なのは、会社を買ったあと、しっかり事業を運営できるのかどうかということです。
スモールM&Aに関してご興味のある方は、まずはお気軽にアウル税理士法人にお問い合わせください。親身にお話を伺い、今後どうするべきかについてアドバイスいたします。
またアウル税理士法人は、ただ単に税務を行うだけでなく、事業者の想いや情熱をしっかり受け止めて、税務を超えた部分でも積極的にサポートいたします。「事業のことについても相談にのってほしい」「今後の事業の行く末が心配」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
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アウル税理士法人
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