個人事業主が税金を申告する際に、「経費」は重要な要素になります。
しかし、経費で落ちるものと落ちないものは、法人と個人事業主で異なり、判断も難しいのが事実です。
「経費」のイロハをマスターし、節税対策として活用しましょう!
必見!経費で落ちるもの
個人事業主が経費として落とせるのは、「仕事において必要だった」と客観的に認められるものに限ります。
例えば、取引先へ向かう際の交通費や、業務で使用する文具などの消耗品費、荷物を送る際の運賃、切手などの通信費、名刺やチラシといった広告宣伝費は、判断に困ることのない分かりやすい経費です。
その他にも、喫茶店で打ち合わせや仕事を行なった際の飲食代を雑費として、取引先へのご祝儀やお香典は交際費として計上できます。
アルコールや高額な食事は認められない点、ご祝儀やお香典に領収書が出ないため日付などを控えておく点に注意しましょう。
要注意!経費で落ちないもの
続いて、経費で落ちないものを見ていきましょう。
従業員のいない個人事業主は、福利厚生費を使うことができません。福利厚生費は従業員に対して使われるものだからです。
したがって、個人事業主の健康診断やレクリエーションにかかる費用、業務に結びつかない飲食代は経費となりません。
また、個人事業主自身に課せられる税金も、経費で落ちません。具体的には、所得税や住民税、相続税や贈与税などが挙げられます。
同じく、個人事業主自身の国民年金や健康保険料も、経費で落ちません。これらは経費ではなく、確定申告の際の控除として利用しましょう。
根拠が大切!計算すれば経費になるもの
最後に、自宅で仕事をしている個人事業主の場合は、家賃や水道光熱費、通信費などを経費で落とすことが可能です。
ただし、全額ではありません。生活で使用している部分と業務で使用している部分を、明確に分ける必要があります。
例えば、水道代や電気代、電話やインターネットなどの通信費は、使用時間に応じて按分するのが一般的です。家賃は、時間ではなく面積で按分する方法もあります。
また、賃貸ではなく持ち家を仕事場と兼用している場合、減価償却費や火災保険料などを経費にすることができます。この場合、事業の割合を50%以上にすると、「住宅ではない」とみなされ、住宅ローン控除が受けられなくなってしまうので、注意が必要です。
按分して経費にする場合は、その計算方法に根拠が求められます。どういった理由で按分割合を決めているのか、しっかり説明できるようにしておきましょう。
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アウル税理士法人
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