「NFTをやっているけれど、確定申告はどうすればいいの?」
最近、アウル税理士法人に多く寄せられるご質問です。NFTが広く普及し始め、国税庁からも取り扱いについての情報が発表されるなど近年注目を集めています。
しかし、NFTと一口に言っても「制作」「売買」「ブロックチェーンゲーム」など多くの種類があり、それぞれに税に関する特色があります。
そこで今回は、税のプロである「アウル税理士法人」が「NFTを売買する」といった多くの方がお困りの部分での確定申告について解説させていただきます。
NFTで得た利益も確定申告は必要
NFTで得た利益は、事業で行なっている場合「事業所得」、副業や趣味で行なっている場合は「雑所得」に該当します。
- 事業所得の場合:収益の多さに関わらず確定申告が必要
- 雑所得の場合:給与所得以外が20万円を超えるのであれば確定申告が必要
まずはNFTの所得区分がどのように分けられるかを見ていきましょう。
NFTの所得区分は取引により変わる
NFTの所得区分は多くの場合以下の通りです。
- 事業として帳簿をつけて販売している:事業所得
- 副業・趣味として帳簿をつけずに販売している:雑所得
NFTの所得区分は以下のようになります。
取引 | 所得区分 |
---|---|
譲渡して利益を得た | 譲渡所得 |
販売・サービスで利益を得た | 事業所得給与所得雑所得 |
上記以外 | 雑所得 |
このうち、営利を目的としてNFTのコンテンツを販売し、得た利益は「事業所得」か「雑所得」に区分されます。
収入金額 | 記帳・帳簿書類あり | 記帳・帳簿書類なし |
---|---|---|
300万円超 | 事業所得 | 概ね雑所得 |
300万円以下 | 事業所得 | 雑所得 |
細部条件については国税庁のページで記載されているため、所得の種類を明確にしたい方はご覧ください。
法第 35 条((雑所得))関係NFT収益の確定申告のやり方
- 損益計算を行う
- 確定申告ソフト・または用紙に記入する
ステップ1.損益計算を行う
まず、NFT収益を確定申告する際に大切なのが「損益計算」をすることです。基本的には以下の計算式で計算します。
計算式:課税所得=(NFTの売値)-(NFTの買値)-(手数料)
- 売買日時
- 購入・売却したNFT・数量
- 購入・売却した通貨名
- 手数料
考え方は通常の課税所得と同じ考え方ですね。
ステップ2.該当箇所に記載する
事業所得または雑所得の欄に、損益計算の結果を記載します。通常、NFTを事業としていない場合は「雑所得」での計上になります。
雑所得では経費計上できる費用がかなり限られるため注意が必要です。
NFTの確定申告の注意点:経費計上できるものが特殊
ここではNFTの確定申告をする際の注意点を解説していきます。
NFT販売時の手数料(通称:ガス代)は経費計上できる
NFTを販売する時にかかる手数料は経費計上できます。これは雑所得であっても経費計上できるため覚えておきましょう。
NFTアートの制作費用は経費計上できない
今回は売買を中心にお話していますが、ご自身でNFTアートを制作する場合、制作費用は経費計上できないことを覚えておきましょう。
そのため、デジタルアートを作成するためだけに購入したペイントソフトなどは経費計上できないためご注意ください。
終わりに
今回はNFTの確定申告について解説させていただきました。最後にポイントを振り返りましょう。
- 事業所得の場合:収益の多さに関わらず確定申告が必要
- 雑所得の場合:給与所得以外が20万円を超えるのであれば確定申告が必要
- 事業として帳簿をつけて販売している:事業所得
- 副業・趣味として帳簿をつけずに販売している:雑所得
- 損益計算を行う(NFTの売値 – NFTの買値 – 手数料)
- 該当箇所に記載する
- NFT販売時の手数料(通称:ガス代)は経費計上できる
- NFTアートの制作費用は経費計上できない
この他に、「制作」「ブロックチェーンゲーム」などより複雑な税が発生する内容でお困りの方は、「アウル税理士法人」の「無料相談」をご利用ください。
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アウル税理士法人
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