「税務調査」と聞くと、「脱税を疑われているのか?」「決算に不備があったのか?」といった不安に襲われるものです。
税務調査は、事前の準備と対策が肝です。注意すべき点をしっかり確認して、万全の態勢で税務調査に臨みましょう。
税務調査の流れ
税務調査は、一般的に調査日の2〜3週間前に電話で告げられます。顧問税理士が「税務代理権限書」を提出していれば、税理士に連絡が行きます。
調査には概ね1〜2日かかりますが、会社や税理士の事情で変更もできます。変更しても不利にはなりません。
また、連絡がなく急に調査が入ることもあります。そういった場合は、顧問税理士が来るまで調査を始めないようにしてもらいましょう。
事前に揃えて欲しい書類を指示される場合もありますし、特に指示がない場合もあります。
総勘定元帳や売掛帳、見積書や受注書といった売上に関する書類と、買掛帳や請求書、納品書や発注書といった仕入・経費に関する書類、税金の納付書控や通帳や手形帳といったものを、過去3〜5年分揃えておくと良いでしょう。
事前にとっておきたい対策
まず、帳簿に鉛筆を使った数字の書き込みがないか確認しておいてください。鉛筆は改竄が簡単なので、不正を疑われてしまいます。
忘れがちですが、ロッカーや机の中、パソコンを改められても問題ないよう整理することも大切です。税務調査では、当日に現場をチェックされることは珍しくありません。
また、調査官とは誰がやりとりするのか、役割を決めておく方がスムーズです。追求されやすいのは、お金の流れに関連する部分です。
例えば、売上の計上時期や計上漏れ、在庫の計上漏れ、人件費や交際費などは、チェック対象になりやすく、追求されやすい箇所です。当日慌てないように、シミュレーションしておきましょう。
もう怖くない税務調査
最後に調査官から指摘があれば、内容によって不服申し立てか修正申告を選ぶことになります。指摘がなければ、特に行うべきことはありません。
どのような会社でも税務調査が入る可能性はあり、調査が入るからと言って必要以上に慌てる必要はありません。
顧問税理士がいれば、相談して立ち合ってもらうことが一番の安心への近道です。
佐藤等公認会計士事務所
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