【すぐわかるインボイス制度】免税事業者だけど何かすべきなの?【消費税】

【すぐわかるインボイス】免税事業者だけど何かすべきなの?【消費税】

あなたは、2023年10月1日からはじまる「インボイス制度」を知っていますか?

この制度は、これまで消費税を納める必要のなかった免税事業者にも大きく影響する可能性があります。

なぜなら、課税事業者にとって「免税事業者との取引は、消費税が増えるリスクがある」からです。

それでは一緒に「インボイス制度の影響とその対策」を学んでいきましょう。

1. インボイス制度とは

インボイス方式(インボイスほうしき、英: Invoice System)とは、消費税の仕入税額控除の方式の一つで、課税事業者が発行するインボイス(請求書などで税額が明示された書類)に記載された税額のみを控除することができる方式のことである。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 

インボイス制度とは、消費税に関係する制度です。

税率やインボイスの登録番号などがきちんと書いてある請求書(=インボイス)をつかって取引を行い、それをもとに消費税の計算をします。

目的は、軽減税率が適用されたこともあり、ミスや不正をなくすことです。

インボイスの形式、必須項目についてはこちらをご覧ください。
請求書が変わる?フリーランスから法人まで幅広く関係するインボイス制度とは?

2. 年間売上1,000万円以下の事業者(免税事業者)が直面する問題点

ここでは、インボイス制度が実際にどんな影響を与えるのか、みていきます。

取引先が免税事業者に業務の依頼がしづらくなる?

インボイス制度での免税事業者の問題点は下記2つです。

  • 免税事業者は、インボイスが発行できない
  • インボイスではない請求書では消費税の控除ができない

つまり、「免税事業者との取引は、その取引分の消費税が控除できず、消費税の納付額が増加するリスクがある」ということです。

例:110万円(税込)の業務を依頼するとき

取引先の目線で考えると、これまで取引先は110万円(税込)の業務を依頼したとき、そのうち消費税分である10万円を納税予定の消費税の金額から、差し引くことができました。

しかし、インボイス制度が始まると、免税事業者はインボイスではない請求書しか発行できないため、取引先は消費税分10万円を納税予定の消費税額から差し引くことができなくなるのです。

そのため、今後は、消費税を差し引けない免税事業者への業務依頼を控えてしまう可能性が考えられます。

3. 売上600万円の事業者がインボイス制度を採用した場合

ここまでで、免税事業者がとる選択肢は2つあることがわかりました。

  • 課税事業者になり、インボイス制度を適用する
  • 免税事業者のまま、インボイス制度は適用しない

選択する際に注目したいのが「消費税の支払い」と「取引先への影響」です。
それでは、それぞれシミュレーションで比較してみましょう。

納付する消費税額シミュレーション

◎売上600万円(税込)、経費が200万円(税込)の事業者の場合

課税事業者になり、インボイス制度を適用する

  • 消費税の支払い
    →課税事業者になりますので、消費税の納付が必要です。
    売上分の消費税が約54万円、経費分の消費税が約18万円となり、消費税の納付額は、約36万円となります。
    (※原則課税方式による試算)
  • 取引先への影響
    →これまでと変わらず、取引先は支払った分の消費税額を差し引くことができます。

免税事業者のまま、インボイス制度は適用しない

  • 消費税の支払い
    →免税事業者のままですので、納付の必要はありません。
  • 取引先への影響
    →取引先は支払った分の消費税額を差し引くことができなくなるため、免税事業者への業務依頼を控えられてしまう可能性があります。

このように、インボイス制度がはじまることで受ける影響は、小さくありません。

仕事の減少や納税の増加を考慮し、インボイスを適用するかどうか検討する必要があります。

4. アウル税理士法人でお役に立てること

ここまで確認したように、インボイス制度は、あなたや取引先の納付額にまで影響してきます。

インボイス制度を採用した場合、消費税の納税が発生します。

しかし、免税事業者のままでは、仕事が減ってしまう可能性があるのです。

そのため、アウル税理士法人では、検討が必要であろう顧問先様と下記のような対策をすすめております。

インボイス制度事前対策

  • インボイス制度を採用しなかった場合の事業への影響の確認
  • インボイス制度を採用した際の消費税納税額シミュレーション
  • 2種類の計算方法による消費税納税額増減シミュレーション

なお、この対策は、事業の種類や状況により千差万別となりますので、顧問先様のみの対応となります。

インボイス制度でお悩みの方は、無料相談フォームからお申込みください。

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